記憶喪失しま(エナガ)

乙女ゲームの感想とか色々

Sympathy Kiss 感想

※ネタバレあり

オトメイトさんのオフィスラブ作品。
プレイしてみるとオフィス……ラブ……?とは……?という感じだけど、お相手と一度は同じ場所で働く時があるという意味では広義ではオフィスラブと言えるのかも?(?)

シンキスは主人公の台詞が無いのですが、モノローグは多くて、今こんな感じのことを言ってるんだろうなというのがかなり伝わってくるので、ここまできたら台詞があっても良かったかなと思いました。
台詞がないことで自己投影できるわけでもなく(台詞がないのに主人公の個性強め)、主人公=自分では楽しめないかなと思いましたが、主人公を主人公として見るとまだいける……かも?
ただ、職場の人に何かを取り上げられて、それを取り返すために飛び跳ねたり、付き合っていない職場の異性の頭を撫でたりするタイプの主人公で、私は引っ掛かることが何度かありました。

某ルートでは、お世話になった先輩の送別会があることを忘れて別の予定を入れたり、仕事で結構とんでもない系のミスをすることが多かったのも気になる。
でも、攻略対象もこうはならんやろという現実離れした言動をすることが多かったので、こういう世界観だと思えば少しずつ受け入れられるようになりました。

序盤から五月女の言動が現実でされたらセクハラな感じで、リアルなオフィスラブだと思ってプレイする作品ではないなと思いました。
仕事を辞めることにしたのに(会社内でも辞めるという話が広がってる)、ちょっと引き留められると、やっぱり辞めるのやめた!となるサブキャラとか、社会人がすることではなくて、ついていけないところが多かった。

ただ、私が思っていたシンキスのイメージが、【主人公=自分、リアルな恋愛】だったので、勝手に現実にありそうな職場恋愛を期待していたら、ファンタジー寄りだった……みたいなところはあります。
魔法とかが出てくる系のファンタジーではないですが、シンキスをプレイしていて、現実にありそうな恋愛・展開・言動だとは思わなかったので、現実的な恋愛を期待してプレイするとびっくりするかも。

タイトルに【シンパシー】とあるように、共感や同情がテーマになっています。
好きな人の表面だけじゃなくて、その人が抱える過去や現在にどれだけ寄り添えるか……みたいな、愛が試されるシナリオだと感じました。

五月女が苦手かもと思っていた時期が長かったのですが、某ルートで五月女がこっちの言いたいこと全てを代弁してくれて突然好感度が爆上がりしました。
五月女は私とは性格が合わないなと思ってたけど、それは私の気持ちで、五月女はまわりに嫌われるのも好かれるのも分かる……という感じの人間で、自分に素直に生きている人なんだなと、五月女ルートを終えてからの方が五月女のことを理解できたような気がする。
というか、こんなに五月女の話をしてる私は五月女のことが苦手と言っておきながら実は好きなんか……?
でも、同じ職場にいたら苦手なような……?


■エンディング

ひとりにつき、
・パーフェクトエンド
・ラブエンド
・ジョブエンド
の3つ。
隠しキャラも平等に↑の3つのエンディングがあったのが好印象。
どのエンディングでも、攻略キャラと主人公の気持ちが通じ合うのが良かったです。
バッドエンドや、人が死んだりするつらい展開のエンディングはないので、安心してプレイできます。


■思ってたのと違ったところ

・リアルにありそうな恋ではなかった
リアルにありそうな職場の恋愛がテーマなのかと勝手に思っていたので、現実的な感じではなく、ファンタジーな感じ……TL小説っぽい感じだったので、想像していたものと違っていてちょっとびっくりしました。
TL小説系だと思ってプレイしていたら、また受け取り方が違ったかも。
でも、TL小説ほどのエロはないです。


・LINEみたいなので自由に会話できるのかと思ってた
OPを見て勝手に勘違いしていたのが悪いのですが、LINE的なので自由に会話できるシステムかと思っていたら、まれにLINE的なのが挟まってくる程度だったのがちょっと残念でした。
オトメイトさんだと、恋花デイズみたいな感じで攻略キャラと連絡が取れたらもっと楽しかったかも。
せっかくLINE画面があるのにもったいなく感じました。


・ヒモはずっと主人公の家にいる訳ではなかった
事前情報を入れずに始めたので、ゲーム開始前からヒモは主人公のヒモなのかと勝手に思っていて、ヒモ以外の人と恋愛する時に気まずすぎると思っていたら、ヒモはほぼヒモルートでしかヒモにならないのが良かった。
でも、ヒモと一緒に住んでいると知った時の他攻略キャラの反応も見てみたかった気もする。
けど、それだとたぶん主人公の倫理観を受け入れられなかった気もするので、これで良かったのかも。


■良かったところ

・挿入歌のタイミング
ルートによるけど、挿入歌のタイミングがかなりドラマみたいなタイミングで入るのでテンションが上がりました。
特に五月女ルートとヒモルートの挿入歌のタイミングが好き。


・絵が上手すぎる
ラバプリもでしたが、シンキスも絵が上手すぎて、スチルが出るたびに、ときめきとかよりも先に、え!めっっっちゃ絵が上手い!?みたいな気持ちになっていました。
本当に絵が上手すぎ。
唇ぷるぷるです。


■好きなところ

・オープニングムービー
私は攻略キャラ×主人公(自分ではない)派なのでシンキスを買う予定は無かったのですが、オープニングが曲、演出共に好きすぎて購入を決めました。
ラバプリの時もオープニングムービーが好みという理由で購入を決めたので、この制作スタッフさんのオープニングの作り方が好みなんだと思います。
演出が良すぎる。
見てて楽しいし、目が離せないオープニングでめちゃめちゃ好きです!


・隠し攻略キャラが2人いる
シンキスの情報をほぼ入れていない状態で始めたので、プレイしてから、このキャラもこのキャラも攻略できるんですか!?という状態になって、すごく楽しかったです。
私は隠しキャラがいるとテンションが上がるのですが、シンキスは2人も隠しがいるのでお得。


■特定の層におすすめなところ

他社ですが、クランク・インの攻略制限かかってる人のヤバい方のルートみたいな、現代ものでのヤバさを求めている人にめちゃめちゃおすすめのキャラがいます!
最終的には更正するタイプなので、更正してほしくない勢には物足りないかもだけど、途中であれ?流れ変わったな?と感じてから終盤までのノンストップな展開が面白すぎたので、そういうのが好きな人にはすごくおすすめ。
私はこのルート楽しかったです。


■まとめ

シンキスは現実的な恋ではなく、ドラマみたいな恋でした。
オープニングでも【ドラマみたいな恋が幕を開けた】って歌詞があるのに、私は何故シンキスを現実だと思っていたのか……。

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攻略キャラの言動がリアルの人間ではないので、これはリアルではあり得ないなと最初の頃は思っていたのですが、よく考えたらこれはドラマみたいな恋だったんですよね。
ただ、主人公がたまに仕事でヤバめのミスをしたり、人を傷つけるような言動をしたりするのがちょっと気になる。
私はボイスを飛ばし気味で、マスター以外のメインキャラは1人2~3時間程度、マスターと隠し2人はそれよりも少し短めの時間で全エンド回収できました。
サクサク進むので、手軽にプレイしやすいのが良かったです。